準備はいいですか、いよいよ、実践に突入です。

今あなたが抱えている債務の事を思い出したくない、と思っているかもしれませんが、それを再度向き合って頂いて、債務を全部明らかにして頂きます。

この話は、前にもちょっと聞いたことがあるんじゃないかと思っている方は、ちゃんと勉強している方です。そうなんですよ。不安の正体、これを取り除くために、やって頂きたいことの中で話しました。

現状を把握するということですね。その現状の中にはまず、最初に出てくるのは、あなたが抱えている債務です。

今、あなたの債務、全部わかっていますか。債権者名、担当者名など細かいところまで、私に聞かれて、直ぐに応えられますか。丸暗記していなくても、紙に書いたものを見てもいいんですよ。これが答えられなければ、どうにもなりません。話になりません。

戦う前からすでに負けています。戦っても一発で負けます。そんなこともわからず、それだけの準備もできなくて、戦うということは無謀に等しいです。

それすらできないのであれば、申し訳ないけど、さっさと破産した方があなたの為です。勝ち目はありませんから。

これを一番最初に挙げているということは、まず私があなたにやって頂きたい事なので、何をおいても外せないと言うことです。

ですから、やってください。

書きだすと言っても、具体的に何かというと、

・債権者の名前(会社名)
・住所、連絡先
・担当部署、担当者名

・借入金額、借入日
・金利、元金額、利息額
・毎月の返済額

・条件変更後の現在の返済額
・現在の残高

・返済が滞り始めた日
・その後話し合いをした日
・そして相手の反応

・裁判の有無、強制執行の有無、等です。

これらを一覧表に書いてもらいたいのですよ。

あなたが、パット見て、一目瞭然でわかるようなもの。ここがポイントなんです。それぞれ別のファイルにとじておいて、それをめくらないとわからないと言うのではだめなんですよ。

エクセルであれば、A3の横置きで大体入ります。
債権者としては、銀行やノンバンクもあるし、債権回収会社、俗にいうサービサーですね。

後は、保証協会や国民政策金融公庫、リース会社やクレジット会社、様々な業態のものがあり、金額も様々であれば、返済期間も返済額もそうです。

これを一覧にすることで、いろいろなものが見えてきて、これを持って今後の作戦を立てる事になるのですよ。

ですからここは外せません。一切の妥協はしません。ですからここの所、本当にお願いしますから、やってもらいたいのです。

そうすると見た時に何か感じるはずなんですよ。とてもすっきりした気持ちになるはずです。こうした債務の全容が初めて明らかになることで、いろいろな事がわかり、先が見える事になります。

・思った以上に債権者の数が少ないかなとか。

・手強い債権者がほんの数社だったり。

・最初の約束のままの返済しているところがかなり多いなとか。

・返済額がかなり大きなところがあるなとか。ここがもう少し少なければずいぶん楽になるなとか。

・数値がはっきりすることで、作戦が立てやすくなります。

一覧表を作ることでわかるので、まず作ってください。

まあ、この元になる資料がないと言う方はいないと思います。今後、もし破産をやむなくする場合でも、これは絶対に必要ですから大事なことです。

最初の契約書だとか、途中で条件変更したということのメモでもいいから、残っていれば、それを元に整理してもらいたいのです。

こういった最初の契約書や、債権者からの通知も、1社ずつファイル綴じて下さい。36穴で閉じるタイプのクリアファイルに入れてもらいたいのです。これは後から差し替えが出来ますから、便利なんです。

これだけで、一つの仕事が終わったという、達成感が生まれます。これは次の意欲につながり、新たな達成感を生みだし、喜びとなり、繰り返されます。

これだったら、何とかできるでしょう。わからなかったら、私に相談して下さい。

一つやり遂げたという行為と同時に、あなたの中の気持ちをすっきりさせ、或いはこれによって、安心を得られるかもしれない。

そういうつもりでやってください。


ただこれは債務だけの事なんですよ。

会社をやっている以上、支出というのは、債務の他にもいろいろと有ります。
ですから、次の章では、債務だけにとどまらない、あなたの会社から出て行っているお金すべてを明確にしていきたいと思います。

それをやってみましょう。